平成29年度に、分校以外では県内で初めて全国募集を行いました。現在、地域探究コースと宇宙探究コースの2つのコースにおいて全国募集を行っており、様々な府県の生徒が在籍しています。
これからも串本古座高等学校の取組を全国に発信し、活気のある学校にしていきたいと思っています。
本校の特長
本校は、本州最南端の町である串本町に位置します。この地は南に太平洋、北に紀伊山地を臨み、ラムサール条約に登録された世界最北の大サンゴ群生域、南紀熊野ジオパークを構成する様々な地質遺産、世界遺産として登録された紀伊山地の霊場と参詣道などを有し、古くからアメリカやトルコとのつながりもあります。
本校は平成29年度から、これらの豊かな教育資源を活用した「地域まるごとキャンパス構想」を立ち上げ、地域の良さを再認識させるとともに地域活性化に貢献する人材の育成を目指して、様々な取り組みを行っています。あわせて和歌山県内の公立高校として初の全国募集を開始しました。
令和6年度より、これまでの取組を踏まえ、従来の普通科を「未来創造学科」に改編しました。未来創造学科では、普通教育を主としながら、地域の様々な教育資源を活用し、多角的なものの見方や考え方を身につけ、自立的・主体的に学ぶ態度を養い、自分の人生を切り拓くために必要な力の育成をめざします。
また、コースは「文理探究コース」、「地域探究コース」、「宇宙探究コース」の3コースに分かれます。「文理探究コース」と「地域探究コース」は、これまで同校で実施してきた教育課程を発展させたものです。「宇宙探究コース」では、宇宙に関する科目を開設し、大学や研究機関、宇宙産業関連企業等と連携した探究的な学びを行います。
本校の魅力化に関する取り組みには、地元である串本町・古座川町をはじめ、様々な方面よりご支援を頂いています。全国の中学生諸君の中で、新しい自分、新しい未来を創りたいと思っている人は、ぜひ、本州最南端への「半島留学」にチャレンジしてください。留学は海外だけではありません。地域の特徴
串本古座川地域は、本州最南端に位置します。沖合では、南からの暖流と、北からの寒流が交わり、豊かな漁場となっています。暖流系の魚と寒流系の魚の両方が生息しているため、そこで見られる魚の種類は日本で最大級です。同じ町で住んでいながら、暖流系の海と寒流系の海の両方を見られる場所は、日本広しといえどもここ串本・古座川地域だけです。そのため、町内には多くのダイビングショップがあり、本校の特色ある授業である「マリンスポーツ」も、それらのショップの方々の協力を得て開講しています。
一方、山のほうに目を向けると、そこには「古座川」が流れています。古座川は、清流として有名で、アユやアマゴ、ニホンウナギやサツキマスなどが生息し、地域ではあまり見られなくなった日本の川の原風景が残っています。それを求めて、他の地域から釣り人や観光客が多く訪れています。この地域の子供たちは夏になると古座川に遊びに行き、泳いだり、橋から飛び込んだりしています。
この地域は、南紀熊野ジオパークに指定されており、古座の一枚岩や橋杭岩をはじめとする多くの奇岩・景勝地が存在しています。また、温泉地や天然岩を御神体とする寺社、伝統的な祭りなど、地域の文化も地域の自然や大地の成り立ちと大きく関係しています。本校では、このジオパークを教材として、地域の自然の成り立ちやそこに育まれた文化の関係を学ぶことができます。
また、串本町内にロケット発射場が開設され、全国的に注目を浴びています。これは、日本で初めて民間主導で建設される発射場で、年間20回という世界最高頻度での打ち上げが計画されています。日常的にロケットが打ちあがる町として、宇宙の不思議や関連産業への興味が高まると期待されています。